慧眼 2017 3 26

書名 世界が再び日本を見倣う日
著者 長谷川 慶太郎  PHP

 著者によると、2016年の大統領選挙は、
「経済法則」で説明できるという。
 つまり、ヒラリーは、インフレの時代の政治家で、
トランプは、デフレの時代の政治家であるという。
 インフレの時代は、既製品がよく売れる。
つまり、既成政治家の出番である。
 ところが、デフレの時代になると、
すでに商品が消費者に行き渡り、
既製品は安売り合戦に巻き込まれる一方で、、
個性的な商品がよく売れる。
 2016年の大統領選挙でも、
「既成政治は、うんざりだ」という声がよく聞かれました。
そこで、個性的な候補者が勝利を収める結果となりました。
「戦争のない時代は、デフレになる」
 平和の配当は、デフレです。
平和が長く続けば、必然的にデフレになります。
 一方で、インフレが多かったのは、
「人類の歴史は、戦争の歴史」と言われるとおり、戦争が多かったのです。
 戦争によって、生産設備が破壊され、物資が不足した結果、
必然的に、インフレとなるのです。
 平和が続く限り、デフレも続くでしょう。
そういう時代は、既製品は安売り合戦に巻き込まれ、
既成政治家も、安売り合戦に巻き込まれ、
いや、選挙で苦戦するでしょう。
 デフレの時代は、個性的な商品が売れるのです。
政治家も、個性的な政治家が出現して、人気を博するでしょう。
 デフレの時代には何が売れるか。
それを研究して、選挙に役立てたのが、トランプ氏だったのでしょう。

平和の配当 2016 10 9

平和の配当とは、デフレです。

 最近、先進国は、デフレ対策に夢中になっていますが、
世界の平和が長期間続けば、世界はデフレになります。
 そもそも、デフレというのは、
「供給」に対して「需要」が少ない状態です。
 普通に考えれば、「需要」を増やすか、
「供給」を削るか、どちらかです。
 人類の歴史を振り返れば、
戦争によって需給を調整してきたのです。
 かつての世界大戦では、
戦場にならなかった国では、戦争特需で「需要」が増え、
戦場になった国では、
生産設備が破壊され、「供給」が減少しました。
 こうして、不幸にも、
「需要」と「供給」が均衡してきたのです。
 これが、人類の経済史です。
だから、デフレを嘆いてはいけません。
 デフレの時代には、技術革新が起こるでしょう。
つまり、創造的破壊が必要とされるのです。
創造的破壊が次の時代を知らせる鐘の音となるのです。

















































































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